新型インフルエンザについて、書いておきたい。鳥インフルエンザや豚インフルエンザなど、動物に感染するインフルエンザウイルスは、変異によって、「動物 →ヒト」、「ヒト→ヒト」へ感染するようになる。「ヒト→ヒト」へ伝染するようになると、新型インフルエンザ呼ばれる。今回の新型インフルエンザは豚由来のもので、メキシコで感染者が発生し、複数の国に飛び火し、死亡者も生じている。これがほぼ全世界的に流行(パンデミック)すれば、多くの人命が犠牲となるであろうといわれている。現在、複数の国で感染者が発生し、死亡者が生じているため、WHOは「フェーズ5」を宣言し、警戒している。ウイルスはH1N1型といわれているが、強毒のものではないため、とくに先進国ではそれほど大きな被害はでないのだろう。しかし、約90年前、多くの命が奪われたスペイン風邪では、流行している間に変異し、強毒化していったといわれている。今回もその可能性は否定できない。また、インドネシアなど東南アジアで、感染が拡大すれば、強毒性のH5N1型鳥インフルエンザウイルスと混ざり合い、それが「ヒト→ヒト」感染するようになると、恐ろしい被害が予想される。 強毒性のインフルエンザは、抵抗力の弱い高齢者や乳幼児ではなく、健康で抵抗力のある成人の方が犠牲になる可能性があるのだ。インフルエンザウイルスに感染すると、免疫系の防御反応としてサイトカインが産生される。サイトカインの過剰産生(サイトカインストーム)は、気道閉塞や多機能不全を、一気に引き起こす。スペインかぜでも、若い人の方が死亡率が高かったという記録があるが、サイトカインストームがその原因ではないかと考えられている。
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